冬のガス代が高くなる理由と対策|夏の約2倍になる仕組み|福山市の大目商店
「使い方は変えていないのに、冬になると急にガス代が上がる」——毎年この時期から、大目商店にもこうしたお問い合わせが増えてきます。結論から言うと、これは異常ではなく、季節による当然の変化です。原因は水道水の温度にあります。ただ「仕方がない」で終わらせるのはもったいない話で、仕組みを知れば効果的に抑えるポイントが見えてきます。今回は、なぜ冬だけ2倍近くになるのかという理由と、効果の大きい順に並べた対策をご紹介します。
冬のガス代が上がる最大の理由
給湯器の仕事は「水道水を設定温度まで温めること」です。つまり、スタート地点の水温が低いほど、たくさんのガスが必要になります。
東京都水道局のデータでは、水道水の温度は8月が平均26.9℃、1月が平均8.4℃でした。その差は18.5℃にもなります。
💧 水道水の温度(東京都水道局・令和2年度)
同じ40℃のシャワーを浴びるとしても、夏は26.9℃の水を13℃ほど温めればよいのに対し、冬は8.4℃の水を31℃以上も温めなければなりません。必要なエネルギーは単純計算で2倍以上です。実際、同じ40℃のシャワーでも冬は夏の2倍以上のガスを使うとされています。
シャワーの時間も、お風呂の湯量も、去年と同じ。それでもガス代が上がるのは、使用量そのものが物理的に増えているからです。検針票の「使用量(㎥)」を見ると、夏と冬で数字がはっきり違っているはずです。単価が上がったわけではなく、使う量が増えているのです。
世帯人数別・夏と冬の差
総務省の家計調査から、2025年の世帯人数別のガス代をまとめると次のようになります。
| 世帯人数 | 夏(7〜9月) | 冬(1〜3月) | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 2,048円 | 3,941円 | 約1.9倍 |
| 2人 | 3,226円 | 6,437円 | 約2.0倍 |
| 3人 | 3,665円 | 7,098円 | 約1.9倍 |
| 4人 | 3,463円 | 7,148円 | 約2.1倍 |
| 5人 | 3,313円 | 6,876円 | 約2.1倍 |
※総務省統計局の家計調査(2025年)をもとに作成。都市ガス・プロパンガス両方を含む全国平均です。
上の統計は都市ガス利用世帯も含んだ平均値です。プロパンガスは都市ガスに比べて1㎥あたりの単価が高いため、同じ使用量でも請求額は上回ります。ご自宅の金額とこの表を直接比べて「高すぎる」と判断するのは早計です。比較するなら前年の同じ月と比べるのが正確です。
効果の大きい節約策ランキング
資源エネルギー庁が公表している試算をもとに、年間の節約額が大きい順に並べました。やみくもに我慢するより、効果の大きいところから手をつけるほうが結果が出ます。
我慢というより「ちょっとした習慣の変更」で届く金額です
追い焚きを減らすコツ
冬は湯船のお湯がすぐ冷めるため、追い焚きの回数が自然と増えます。ここを抑えるのが最も効果的です。
まず風呂フタを必ず閉めること。開けっ放しだと湯温の低下が早くなります。さらに、フタの上に保温シート(アルミマット)を敷くと保温効果が上がります。ホームセンターで数百円から購入でき、投資としては非常に効率が良い部類です。
そして家族がなるべく続けて入ること。1人目と最後の人の間隔が空くほど、追い焚きの回数が増えます。全員が30分以内に入り終われば、追い焚きがゼロで済む日も出てきます。
キッチンでできること
給湯以外でも、調理で見直せるポイントがあります。
| やり方を変える | 年間の節約額の目安 |
|---|---|
| 食器を手洗いから食洗機でのまとめ洗いに変える | 約6,470円 |
| 野菜の下茹でを鍋から電子レンジに変える | 約2,800円 |
| 強火をやめ、炎を鍋底からはみ出させない | 約390円 |
食洗機の効果が大きいのは、手洗いだと給湯を長時間使い続けるためです。すでに食洗機をお持ちなら、少量でも手洗いせずまとめて回すほうが結果的に安くつきます。
野菜の下茹でも見落とされがちです。大量のお湯を沸かすのはガスを使いますが、電子レンジなら水も最小限で済みます。
鍋底からはみ出した炎は、鍋を温めずに空気を温めているだけです。金額のインパクトは小さいものの、覚えておくと毎日少しずつ効いてきます。
暖房にガスを使う場合の注意
ガスファンヒーターやガス温水式床暖房をお使いの場合、給湯に加えて暖房分のガス使用量が上乗せされます。「去年より明らかに高い」という場合、暖房器具を使い始めた時期が早かった可能性もあります。
ガスファンヒーターは立ち上がりが早い一方、ランニングコストはエアコンより高めです。ガスファンヒーターで一気に部屋を暖め、暖まったらエアコンで温度を維持するという併用が、暖房費全体を抑えるうえでは効率的です。
詳しくはガスファンヒーターの選び方と上手な使い方で解説していますので、あわせてご覧ください。
それでも高いと感じたら
ここまでの対策を踏まえてもなお高いと感じる場合、確認していただきたいことが3つあります。
① 前年同月と使用量を比べる
検針票の「使用量(㎥)」を前年の同じ月と比べてください。使用量がほぼ同じなのに金額だけ上がっているなら単価の問題、使用量そのものが増えているなら使い方か機器の問題です。原因によって打つ手が変わります。
② 給湯器の年数を確認する
給湯器は年数が経つと燃焼効率が落ちていきます。10年以上使っている機器であれば、同じお湯を作るのに以前より多くのガスを使っている可能性があります。高効率タイプへの交換で使い方を変えずに使用量を減らせるケースもあります。
現在は国の補助金も利用できますが、交付申請は2026年12月31日まで、予算を確保する予約は11月16日までという期限があります。詳しくは給湯器交換に使える補助金まとめ2026年版をご覧ください。
③ 単価そのものを確認する
プロパンガスは自由料金制のため、契約によって1㎥あたりの単価が異なります。請求金額を使用量で割ると、おおよその単価が計算できます。長年一度も見直していない場合は、現在の水準が適正かどうか確認してみる価値があります。
この冬に試したいことチェックリスト
- 風呂フタを必ず閉める/保温シートを使う
- 家族がなるべく続けて入浴する
- シャワーをこまめに止める
- 手洗い時の給湯温度を38℃にする
- 食器は食洗機でまとめ洗いする
- 野菜の下茹では電子レンジを使う
- 鍋底から炎をはみ出させない
- 検針票で前年同月の使用量と比べてみる
大目商店では、福山市内のお客様のガス料金についてのご相談を承っています。検針票をお持ちいただければ、使用量の推移や単価について一緒に確認いたします。「うちの使い方で減らせる余地があるのか知りたい」というご相談でも構いませんので、お気軽にお声がけください。
※本記事の節約額は資源エネルギー庁の試算に基づく目安です。ご家庭の使用状況・契約単価・水温により実際の効果は異なります。水温データは東京都水道局の令和2年度の値で、地域により差があります。
ガス料金・給湯器のご相談は大目商店までお気軽にご連絡ください。
赤坂SS(ガス部):084-951-2334
山手SS:084-951-7666
曙東SS:084-953-5577
よくある質問
- Q. 冬にガス代が2倍になるのは普通のことですか?
- A. はい、季節による自然な変動です。水道水の温度が夏と冬で18℃以上違うため、同じ量のお湯を作るのに必要なガスの量が大きく変わります。統計上も冬は夏の約2倍というデータが出ています。
- Q. 湯船にためるのとシャワーだけ、冬はどちらが安いですか?
- A. ご家族の人数によります。シャワーは約18分使うと湯船1杯分の湯量になるため、3人以上のご家庭なら湯船にためて続けて入るほうが安くなることが多いです。1人暮らしならシャワーのみが有利です。
- Q. 追い焚きと足し湯はどちらが節約になりますか?
- A. 一般的には追い焚きのほうが経済的です。足し湯は冷たい水道水を一から温めるのに対し、追い焚きはすでに温まっているお湯を温め直すためです。ただし湯量が大きく減っている場合は足し湯が必要になります。
- Q. 検針票のどこを見れば使用量がわかりますか?
- A. 「使用量」または「ご使用量」として㎥(立方メートル)の単位で記載されています。前年同月分の記載がある検針票もありますので、比較の際に確認してみてください。わかりにくい場合は検針票をお持ちいただければ一緒に確認いたします。